オリジナルソケットを作る際には、接続対象の様々なシステムやLSIなどの出力形式を分析し、これを適切に配置して設計することが必要となります。特に数多くの信号をやり取りするシステムの場合には、出力される信号を処理するだけでなく、これを相手側のシステムが処理できる形式に変換して出力をしなければなりません。そのため高度な電気的な知識が必要であるばかりでなく、物理的な知識も必要になるため、非常に難しいものとなる場合が多いものです。これを比較的簡単に作る方法に、一般的な汎用ソケットを利用すると言う方法があります。
汎用ソケットは様々な通信規格に基づいて設計されていることが多く、その信号の様々な条件を客観的に知ることができるため、実際にシステムに応用した場合の動作も把握することができるのがメリットです。この仕組みを応用して、必要最小限の部分だけを自ら設計し適合させることによって、動作が安定しているオリジナルソケットを比較的簡単に作ることができるのがポイントです。ただし通信速度の高速化や伝送効率の効率化などの面では、デメリットが生まれることも少なくありません。直接必要最小限の部分だけを変換しシステム同士の連携を行うのではなく、いちど汎用ソケットの通信方式に変換した後、さらにシステムに適応する接続形式に変換する形になるため、そのソケットの中では2重の変換作業が発生することになります。
この点を十分に意識した上で、実際の必要項目に適合したオリジナルソケットを作ることが大切です。