オリジナルソケットは文字通りオリジナル、つまり既製品ではないソケットのことで、一般的には半導体の着脱を行う装置とされています。検査治具は半導体の着脱を容易にするもので、勿論検査を目的に使用される固定を行う治具ということになります。オリジナルソケットの検査治具はまさに、半導体の設計や分析、改善といった用途に用いるもので特注されるケースが少なくないです。特殊な用途に用いられる半導体ほど、オリジナルソケットの必要性が高まりますし、当然ながら検査治具についてもオーダーメイドが必要になります。
半導体は基板にはんだで固定されることが多いですが、繰り返し着脱を行うとなると不向きなので、このようにオーダーメイドで作られた治具を使って検査が行われます。オリジナルソケットは基板のサイズやレイアウトに合わせて、形状や高さなどが設計されることになります。ソケット部分はどちら側にピンを設けるか、ピン数やピン形状についても検討しなくてはいけないです。検査治具は複数回、それも10回や20回どころではない回数の着脱を前提とするので、簡単に壊れるようでは困ります。
作業性を考慮するとヒンジでフタが開閉する構造が合理的ですが、固定方法に関しても容易でミスの心配がなく、確実に固定できるやり方が望ましいです。オリジナルソケットは物理的な強度や耐久性も重要ですが、電気特性や難燃性、高周波対策も考えなくてはいけないので、検査治具の設計には高度な技術と知識が求められます。